県産のブランド米「雪若丸」PR 鶴岡市の小学校の給食で提供

県産のブランド米、「雪若丸」が鶴岡市の小学校の給食で提供されました。

県は、「雪若丸」のおいしさを実感してもらおうと、毎年、小中学校や特別支援学校、それに定時制の高校、合わせて317校を対象に「雪若丸」を給食で提供しています。

このうち、鶴岡市立大泉小学校の3年生の教室には、「雪若丸」をPRしている担当者が訪れました。

この中で、担当者は「雪若丸」は県が開発したコメであることや、高温に強く、去年の猛暑でも元気に稲が育ったことなどをクイズを交えながら説明しました。

そして、「雪若丸」を炊いたごはんが給食で提供されると、子どもたちは、さっそくごはんをほおばって、おいしそうに味わっていました。

「雪若丸」を食べた児童は「いつも食べているごはんより、粒が大きくて甘い感じがしました」とか「もちもちした食感で味も上品だと思いました」と話していました。

「雪若丸」はしっかりとした粒感と適度な粘りが特徴で県を代表するブランド米、「つや姫」に次ぐ銘柄として平成30年から本格的に生産されています。

粒感が「つや姫」よりしっかりしていて、粘りが「はえぬき」より強いのが特徴で価格帯は、「つや姫」と「はえぬき」の中間となっています。

また、雪若丸という名前は、しっかりした粒感や男性的な稲の姿、それに「つや姫」の弟のような存在になってほしいという願いなどから決まったということです。

記録的な猛暑の影響を受けて、去年の県内産のコメは、見た目の評価がもっとも高いとされる「1等米」の比率が大幅に低下しました。

銘柄別の1等米の比率は、去年年末の時点で「つや姫」が51.7%、「はえぬき」が35.1%でした。

一方、「雪若丸」の1等米比率は84.8%で、猛暑の影響を最も受けにくい銘柄として注目を集めています。

このため、県は雪若丸の来年度の作付面積を、計画より500ヘクタール拡大し、あわせて5600ヘクタールとする方針です。

鶴岡市の農家、井上貴利さんは、去年、およそ12ヘクタールの田んぼで雪若丸を栽培しました。

ことしは、雪若丸の作付け面積を2ヘクタール拡大して、あわせておよそ14ヘクタールにすることにしています。

井上さんは「雪若丸は高温に強い品種と聞いていたが実際に1等米比率が高かったしきれいな粒が多かった。猛暑でも品質がよいと評判で、引き合いも増えているので期待したい」と話していました。