能登半島地震被災者支援 廃車予定の車両寄付 山形県で初めて

能登半島地震では、建物だけでなく、車も被災して使えない人が多くいます。
これを受け、車を無料で貸し出している団体が不要な車の寄付を呼びかけていて、27日、県内で初めて車が引き取られました。

東日本大震災をきっかけに設立された「日本カーシェアリング協会」は災害で車の被害を受けた人に車を無料で貸し出す支援をしています。

能登半島地震で多くの車が被災したことから、協会は活動資金を確保するため、廃車を予定している車の寄付を呼びかけています。

中山町で農業を営む鈴木義満さんは、30年ほど使い、廃車を検討していた軽トラックと軽ワゴン車を寄付することになり、27日、自宅に業者が来て車を引き取っていきました。

協会によりますと、廃車の寄付は県内では初めてで、寄付された車は、解体したあとに部品や鉄などをお金に換え、燃料費や車両の維持費などに使うということです。

車を寄付した鈴木さんは、「これまでずいぶん使った車が最後に人の役に立てるというのはうれしく感じる」と話していました。

日本カーシェアリング協会の星雅之さんは「車の被災は認知されにくいが、車がないと生活再建なども滞ってしまう。1日でも早く、被災者の人に車を送るために、活動を続けていきたい」と話していました。