羽越本線の脱線事故から18年 慰霊式で亡くなった5人を悼む

山形県庄内町でJR羽越本線の特急列車が脱線し、5人が亡くなった事故から25日で18年となり、現場近くでは慰霊式が開かれ、JR東日本の幹部たちが亡くなった人たちを悼みました。

平成17年12月25日、山形県庄内町を走行していた羽越本線の特急列車「いなほ14号」が脱線し、乗客5人が死亡、乗員を含む33人がけがをしました。

事故から18年となる25日、事故現場近くで慰霊式が開かれ、JR東日本の深澤祐二社長や役員など4人が慰霊碑の前で黙とうしたあと、花を手向けて亡くなった人たちを悼みました。

事故の原因は局地的な突風とされ、JRでは、▽6年前から風の動きを捉える専用のレーダーで突風を予測し、列車の運行を止めるシステムを運用しています。

また、▽3年前から予測の精度を上げるため、AI=人工知能を活用したシステムの運用も行っています。

JRによりますと、これらのシステムを使って昨年度、列車の運行を止めた31回のうち、突風の原因となる気流を28回観測したということです。

JR東日本の深澤社長は「亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。何よりも安全を優先することを深く胸に刻みながら、事故を風化させないように取り組みたい」と話していました。