経済的に苦しい子育て世帯を支援 「こども宅食」の講演会

経済的に苦しい子育て世帯などに無料で食品を届け支援につなげる「こども宅食」の取り組みを知ってもらおうと、山形市で講演会が開かれました。

「こども宅食」は定期的に無料で食品などを届けて経済的に苦しい世帯や子育てに悩む家庭などの支援につなげようと、東京・文京区で6年前に始まった取り組みです。

15日は「こども宅食」に取り組む団体を支援する一般社団法人が山形市で講演会を開き、自治体や子ども食堂を運営する団体などのおよそ20人が参加しました。

この中で、山形市の社会福祉協議会とNPO法人の担当者がそれぞれ取り組みを紹介し、▽子育てに悩む母親に地域のサロンや保育所での一時預かりなど、利用できる制度を紹介したことや、▽離婚をきっかけに精神的に落ち込み、孤立するひとり親家庭が多いことなどを紹介していました。

参加したこども食堂を運営する団体の代表は「支援が必要な家庭に食を通して関わり続け、つながり続けるのは大切な取り組みだと思いました」と話していました。

主催者によりますと、県内で「こども宅食」に取り組む団体は山形市に3か所ありますが、ほかの自治体にはないということです。

主催した「こども宅食応援団」の原水敦理事は「助けてと言えない親子が助けてと言える状況をつくれるよう、こども宅食を全国に広げていきたい」と話していました。