「山形五堰」 世界かんがい施設遺産に 山形市内に流れる水路

山形市の市街地などに網の目のように流れる水路、「山形五堰」が、世界かんがい施設遺産に登録されました。

山形五堰は馬見ヶ崎川から水を引いておよそ400年前に整備が始まったとされる、御殿堰など山形市内に網の目のように設置された全長115キロの水路です。

管理する組合や山形市でつくる協議会は、ことし2月にかんがい施設遺産として申請し、今月4日にインドで開かれた国際かんがい排水委員会の理事会で登録されました。

山形市によりますと、▽馬見ヶ崎川の取水口近くに設置した石で水量を調節し、水を公平に配分した当時の仕組みや、▽江戸時代から続く歴史が評価されたということです。

県内で世界かんがい施設遺産に登録されたのは、庄内町の北楯大堰に続いて2か所目です。

山形市農村整備課は「農業や生活のために山形五堰の水を利用する人が少なくなっているが、遺産への登録をきっかけに関心を高めてもらい、市を代表する景観の維持・管理に努めたい」とコメントしています。