鶴岡市の池に“冬の使者” 白鳥 ことしも飛来

渡り鳥の飛来地として知られる山形県鶴岡市の池では、今月から「冬の使者」とも言われる白鳥が飛来して羽を休めていてにぎやかな鳴き声を響かせています。

鶴岡市郊外の農業用ため池、大山上池と大山下池は世界的に貴重な湿地を保護するラムサール条約に登録されています。

2つの池には、40年ほど前から越冬のために飛来する白鳥が確認されていて、ことしは今月6日から白鳥が長旅の疲れを癒やすように羽を休めています。

このうち大山下池では、23日午前5時30分ごろ、池一面を埋め尽くすように集まった5000羽余りの白鳥がゆったりと泳いだり、毛繕いをしたりする様子が見られ、にぎやかな鳴き声を響かせていました。

そして、朝日が昇り出すと、白鳥は次々と羽ばたき、小さな群れをつくりながらエサを求めて近くの田んぼへ飛んでいきました。

池のほとりでは白鳥を一目見ようと訪れた家族連れなどが、悠々と飛び立つ白鳥の姿に歓声を上げたり、大型レンズをつけたカメラで撮影したりしていました。

散歩をしていた近所の女性は「白鳥が来るともうすぐ冬だなという感じがします」と話していました。

白鳥が日中、庄内各地の田んぼで群れになってエサをついばむ姿は秋から冬にかけての庄内地方の風物詩となっていて、来年2月末ごろまで見ることができる見込みです。