鶴岡市の風力発電所建設 事業者側が市に計画の取りやめを報告

東京の事業者が鶴岡市で計画していた風力発電所の建設について16日、事業者側が、市に対して計画の取りやめを報告したことがわかりました。
発電所の建設について市は、野鳥などへの影響が懸念されるとして、事業者に計画の中止を申し入れていました。

東京に本社がある「ジャパン・リニューアブル・エナジー」は鶴岡市加茂地区で高さが140メートル以上の風車を最大8基設置する計画を進めていました。

事業者によりますと、16日、担当者が鶴岡市役所を訪れ、計画をとりやめることを報告したということです。

理由について事業者側は、NHKの取材に対し「建設予定地の周辺で調査を行った結果、多くの鳥類の飛来が確認され、環境保全の観点も踏まえて総合的に判断し事業撤退を判断した」としています。

建設をめぐっては計画されている場所が世界的に貴重な湿地の保護を定めたラムサール条約に登録されているため池に近く、野鳥などへの影響が懸念されるとして、鶴岡市はことし2月、事業者に計画の中止を申し入れました。

また市は住民説明会を行い、計画の中止を申し入れた理由などについて説明してきました。

鶴岡市の皆川治市長は「豊かな自然環境や歴史、文化的環境などの保全と再生可能エネルギーの導入の促進との調和を図ることは重要な課題でなので今後も、両立に向けて取り組んでいく」とコメントしています。