「農福連携」推進へ 事例学ぶ研修会 山形 村山

障害者が、担い手不足が深刻な農業分野で働くいわゆる「農福連携」を推進しようと、県内の事例を学ぶ研修会が村山市で開かれました。

「農福連携」は、障害者が農業分野で働き社会参画を進めると同時に農業の担い手不足の解消も目指す取り組みで、県が4日、村山市で開いた研修会には、農業や福祉の関係者、およそ20人が参加しました。

参加した人たちは食用のバラを栽培する畑を訪れ、知的障害や精神障害などがある5人が十分な大きさに育った花を収穫したり、バケツで回収したりする様子を見学していました。

県によりますと、県の仲介で農業分野で働くようになった障害者は増加傾向にあり、昨年度はのべ1万5000人余りと、4年前と比べておよそ8倍に増えているということです。

視察した山形市にある障害者施設の理事長は「現場を見て、施設の利用者ができる作業なのかどうかを確認したかった。障害者を指導する職員や土地の確保などが課題だ」と話していました。

県村山総合支庁地域健康福祉課の鏡明子課長は「農福連携の推進は農業や福祉が抱える課題を解決できる。研修会を通じて相互理解を深め農福連携の輪が広がることを期待している」と話していました。