コロナ禍後の病院経営「悪化する」疲弊の懸念も NHK調査

新型コロナウイルスの患者を受け入れている山形県内の公立病院などにNHKがアンケートを行ったところ、今後の病院経営について、患者の減少や国が補助金をやめる方向で検討していることなどからすべての病院が「悪化する」と答えました。
これについて専門家は「新型コロナの患者を受け入れない病院が増え、一部の病院に患者が集中して疲弊するおそれがある」と指摘しています。

NHKは新型コロナウイルスの患者を受け入れている県内の9つの公立病院などに経営状況などについてアンケートを実施しました。

それによりますと、今後の病院経営について尋ねたところすべての病院が「悪化する」と答えました。

主な理由としては、コロナ禍で減少した患者数が回復していないことや新型コロナの入院患者も引き続き受け入れていてクラスターの発生などが懸念されることをあげています。

さらに新型コロナの病床を確保している医療機関に対して国から支払われている補助金が来月からは支給されない方向で検討されていることなどを一部の病院があげています。

病院経営などに詳しい城西大学の伊関友伸教授は「経営が悪化すれば新型コロナの患者を受け入れない医療機関が増え、一部の病院に患者が集中する可能性がある。そうするとスタッフが疲弊してしまい医療サービスが低下するおそれがある」と指摘しています。