米沢市 障害児支援施設で虐待を確認 改善指導

山形県米沢市の障害児支援施設の職員が、利用者の児童に石を手渡して口に含む様子をスマートフォンで撮影し、複数の職員で共有するなどの虐待をしていたことが確認され、市は7月、障害者虐待防止法に基づき、改善を指導しました。

米沢市が障害者虐待防止法に基づき改善を指導したのは、市内で障害児の発達支援や放課後のデイサービスを行う施設「supportroomぱある」です。

米沢市によりますと、市への虐待の通報を受けて、ことし7月、市と山形県が施設に立ち入り調査を行いました。

調査の結果、職員が食べ物以外の物を口に入れる「異食行為」をしてしまう児童に石を手渡し、児童が石を口に含む様子をスマートフォンで撮影した写真を複数の職員で通信アプリのLINEを使って共有していたことが確認されました。

また、児童たちが過ごす部屋を日常的に施錠し、みずからの意思で自由に出入りができない状態にしていたことなどが確認されたということです。

米沢市は、こうした行為は、特定の児童や保護者の尊厳を傷つける「心理的虐待」と利用者全員に対する「身体的虐待」などにあたると認定し、障害者虐待防止法に基づき、改善を指導しました。

この施設の施設管理者は、NHKの取材に対し、「感覚を養う遊びとして石を使ったことはある。職員間の情報共有の一環だった」とした上で、「虐待の認定を受けたことを重く受け止めています。知識や認識の未熟さを痛感している」とコメントしています。