記録的な猛暑 庄内地方では特産「麦切り」の出荷量が伸びる

山形県内で記録的な猛暑が続く中、庄内地方で冷たい麺料理として食べられる特産の麺「麦切り」の出荷量が伸びています。

「麦切り」は、小麦を原料にして作るうどんよりも細く、そうめんより太い、平たい麺で、コシが強く歯ごたえがありのどごしがいいのが特徴です。

鶴岡市をはじめとした庄内地方では、冷たいつゆにつけて食べる夏の冷たい麺料理として親しまれています。

「麦切り」を1日およそ400キロ生産している鶴岡市の中心部にある製麺工場によりますと、麦切りは例年、8月中旬ごろに出荷の最盛期を迎え、それ以降は徐々に注文が減っていくということですが、ことしは、31日になっても注文が相次ぎ、生産のピークの状態が続いているといいます。

このため、ことしの出荷量は、去年よりおよそ3割増えているということです。

工場では従業員5人が働いていますが、観光施設の売店やスーパーなどからの注文に応えるため、8月は、残業時間を増やすなどして対応しています。

製麺工場「麺本舗 善三郎」の松田仁代表は「このあとも注文が入っているのでフル稼働の状態が続きます。ことしは高温の日が続いていて、小麦や水、塩の量を調節しながら作らなければいけないので神経を使います」と話していました。