「東日本重粒子センター」がん治療終えた患者1000人超に
重粒子線と呼ばれる放射線でがん治療を行っている山形大学医学部の「東日本重粒子センター」は治療を終えた患者の数が1000人を超えたと発表しました。
「東日本重粒子センター」は放射線の一種の重粒子線をがんの病巣にピンポイントに照射する装置を備えた施設で、東北で初めての治療施設としておととし2月から治療が始まりました。
山形大学によりますと、治療を終えた患者の数は令和2年度は12人、令和3年度は353人、昨年度は524人と増加しました。
今年度は今月7日までに111人の治療を終え、当初の計画通り治療開始から4年目で1000人に達したということです。
治療の部位別にみると、施設で治療が始まってから1年余りは前立腺のみだったため、前立腺が最も多く85.8%、次いで肝臓が5.1%、すい臓が2.9%などとなっています。
東日本重粒子センターの岩井岳夫センター長は「徐々に東北全体に浸透してきているが、がん治療の選択肢として東北だけでなく全国や海外の治療を必要としている患者に届けたい」と話していました。