酒田港でスルメイカ漁行う中型いか釣り船団の出航式

スルメイカの水揚げが盛んな山形県の酒田港で、スルメイカ漁を行う中型いか釣り船団の出航式が行われました。

中型いか釣り船団の出航式は毎年この時期に行われていて、初夏の風物詩となっています。

11日は、4隻の船の乗組員とその家族、それに大勢の市民などおよそ1400人が集まって港で式典が開かれました。

この中で、船団長を務める「第八十六若潮丸」の本間健漁労長は「乗組員一同団結して酒田港のため家族のために汗を流したい」とあいさつしました。

このあと乗組員たちは船に乗り込み、船が岸壁から離れると、見守る家族らに盛んに手を振り、色鮮やかな旗をはためかせた船団が漁場に向けて出発しました。

酒田市によりますと、昨年度、酒田港に水揚げされたスルメイカのうち、中型いか釣り船団が水揚げしたものはおよそ479トンで前の年度より40%減りました。

ことしは全国的な不漁などの懸念材料がある一方で、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で去年入れなかったロシアの海域での操業が可能になる見込みだということで、明るい材料もあるということです。

本間漁労長は「これから始まるという思いと不安な気持ちの両方がある。事故なく頑張って酒田に帰ってきたい」と話していました。

船団は、日本海をいったん山口県沖付近まで南下したあと、イカの群れを追って北上しながら漁を行い、ことし12月ごろまで操業を続ける予定です。