バイオガス発電由来の液体を肥料に活用 農業高校で実演会

家畜の排泄物を利用する「バイオガス発電」の過程でできた液体を、肥料として田んぼで活用する実演会が川西町の県立置賜農業高校で行われました。

「バイオガス発電」は、家畜の排泄物などを発酵させてできたガスを燃やし発電する仕組みで、栄養を含んだ液体が残ります。

川西町の県立置賜農業高校では、2年前から長井市の発電事業者に液体を肥料として提供してもらい、通常の化学肥料と比べて稲の生育に差が出るか授業の中で調べています。

9日は、高校の広さ10アールの田んぼで実演会が行われ、1年生およそ40人が業者が運転する専用の車から肥料がシャワー状にまかれる様子を見学しました。

生徒の1人は、「肥料をまいているとき、つんとくる強いにおいがしました。おいしい米になる過程をしっかり観察していきたいです」と話していました。

肥料を提供した「東北おひさま発電」の二瓶俊明業務部長は、「地元の牛の排泄物から電気が生まれ、肥料も生まれるという循環型の農業が実現できる。広く地元の皆さんに肥料を利用してほしい」と話していました。

この田んぼでは今月下旬に田植えをして、9月下旬以降に稲刈りをする予定だということです。