豪雨で被害の飯豊町 水田に作付けできない農家に支援金給付へ

豪雨で被害の飯豊町 水田に作付けできない農家に支援金給付へ

去年8月の豪雨で大きな被害を受けた豪雪地帯の山形県飯豊町では、冬の期間復旧工事が進まないため、一部の水田でことし春に作付けをできず、農家などは大幅に収入が減ることを懸念しています。
このため、町は作付けができない水田10アールあたり3000円の支援金を農家などに給付する方針を固めました。

去年8月の豪雨で飯豊町では、水田の半数以上が冠水したり土砂が入ったりする被害を受けました。

去年10月に政府が「激甚災害」に指定し、復旧にかかる費用を支援することになりましたが、費用を見積もる「災害査定」が終わったのは12月で、豪雪地帯の飯豊町では雪の影響で復旧工事が進んでいません。

このため被害を受けた水田の一部、合わせて36ヘクタールほどでことし春に作付けができなくなっています。

作付けができない水田を所有するおよそ70の農家や農業法人は大幅に収入が減ることから、町は10アールあたり3000円の支援金を給付する方針を固めました。

町は支援金に関連する費用、150万円を新年度の当初予算案に盛り込む見込みです。

飯豊町のコメ農家、佐原一治さんは、作付けしている水田の3分の1にあたる2.3ヘクタールで被害を受けました。

佐原さんは水田の復旧工事が終わらずことし春の田植えができないため、収入が大幅に減ることを心配していました。

町から支援金について「来年度、作付けできないことは困るが、雪で工事ができないのは、どうしようもない。作付けができない分、町に支援してもらえるのはありがたい」と話していました。

支援を行う方針を固めた飯豊町は「豪雨災害が原因で町の基幹産業でもあるコメのことしの作付けができないというのは、農家にとって生活に支障をきたしかねない問題だ。若干の支援ではあるが、来年の作付けに向けてなんとか町全体で乗り切りたい」とコメントしています。