サイバー犯罪を防ぐのは学生たち ボランティアに委嘱 和歌山

インターネットを悪用した犯罪を防ごうと、和歌山工業高等専門学校の学生たちがボランティアとして警察に協力することになりました。
若い世代が利用するSNSなどで犯罪に関する情報を見つけたら通報してもらう取り組みです。

これは和歌山県警察本部が「サイバー防犯ボランティア」と名付けて進めている取り組みで、26日は御坊市にある和歌山工業高等専門学校で委嘱式が行われました。
県警本部サイバー犯罪対策課の大野薫 課長が学生の代表2人に委嘱状を手渡し、「協力して和歌山県のサイバー犯罪の減少につなげてほしい」とあいさつしました。
和歌山高専では8年前からこの取り組みに協力していて、今回もコンピュータ部の学生たち40人余りが委嘱を受けます。
ボランティアの学生たちは、ふだん利用しているSNSやインターネット上のサイトで薬物の売買が疑われるやりとりや児童ポルノとみられる画像など犯罪に関する情報を見つけたら警察に通報するということです。
委嘱式のあと、警察の担当者が学生たちに講義を行い、違法薬物をめぐるやりとりでは「覚醒剤」や「大麻」など明確な単語は使われず、これらを指す別のことばが使われていることなどが紹介されました。
委嘱された3年生の樫内蒼太朗さんは、「毎日ネットを利用する中で、有害な情報を目にする機会もあるので、1件でも犯罪を減らせるよう取り組んでいきたい」と話していました。