アンコウの仲間の深海魚「アカグツ」の稚魚展示 串本町

串本町の水族館で、アンコウの仲間の深海魚「アカグツ」の稚魚が展示され、風船のような形をした珍妙な姿が訪れた人を楽しませています。

「アカグツ」は、日本近海の海底にも住むアンコウの仲間で、成魚は赤く、平たい円盤のような体の表面には無数のトゲがある深海魚です。
その稚魚の展示が串本海中公園センター水族館で始まりました。
稚魚は、浮力を増すため風船のように膨らんだ形をしていて、透き通った体につぶらな目と口があり、胸びれや尾びれを激しく動かして泳いでいました。
海の表層でプランクトンなどを食べて生活し、成長するにつれ赤く平べったい形になるということです。
稚魚は、町内の漁港で浮いているところを地元の住民に捕らえられ寄贈されたということで、水族館によりますと、展示されるのは極めて珍しいということです。
愛知県豊田市から訪れた50代の女性は、「初めて見たのでびっくりしました。稚魚と成魚が違いすぎるので、どのように成魚の姿になるのかまた見に来てみたいと思います」と話していました。
水族館の飼育員の大西遼さんは、「いましか見られない、風船のような稚魚の独特な姿をじっくり観察してもらえたらと思います」と話していました。