500人余犠牲のエルトゥールル号追悼式典 串本町

串本町の沖合で134年前に沈没したトルコの軍艦「エルトゥールル号」の犠牲者をしのぶ式典が行われ、日本とトルコの関係者らが祈りをささげました。

トルコの軍艦「エルトゥ−ルル号」は、134年前の明治23年9月、串本町の沖合で遭難して乗組員500人以上が亡くなりましたが、地元の住民が69人を救助し、日本とトルコの友好のきっかけになったとされています。
式典は、事故現場の海が見える丘にある「エルトゥールル号」の慰霊碑の前で行われ、日本・トルコ協会の総裁を務める三笠宮彬子さまや、トルコの関係者などおよそ130人が献花や黙とうを行いました。
式典に出席したトルコの関係者の多くは、日本との国交樹立から、ことしで100年となるのを記念して来日した軍艦「クナルアダ」に乗って訪れたということです。
駐日トルコ大使館のコルクット・ギュンゲン特命全権大使は「串本町はトルコにとって特別な場所なので、日本で最初にこの軍艦が寄港したのが串本でうれしく思う。トルコと日本が今後も、手を差し伸べあう関係でいられるようにしたい」と話していました。
また、串本町の田嶋勝正 町長は「これまでの100年の友好の歴史を、今後もともにつないでいけるよう頑張りたい」と話していました。
トルコの軍艦「クナルアダ」は、11日、串本を離れ、東京と広島に寄港する予定です。