若者の県外流出食い止める大学誘致 8割が県内就職 和歌山市

大学進学を期にした若者の県外流出が課題となる中、和歌山市が誘致した3つの大学から令和5年度に県内で就職した若者は84%余りにのぼり、若者の県外流出の食い止めに成果があがっていることがわかりました。

これは和歌山市の尾花市長が25日の定例の記者会見で明らかにしました。
それによりますと、和歌山市は大学進学を期にした若者の県外への流出を食い止めるため、廃校になった小学校の敷地などを活用して平成30年度からこれまでに5つの大学を誘致しました。
その結果、令和5年度のことし春には▽看護師を養成する東京医療保健大学、▽小学校教諭などを養成する和歌山信愛大学、▽理学療法士などを養成する宝塚医療大学の3つの大学から245人が卒業後に就職し、このうち84.1%にあたる206人が県内で就職したことがわかったということです。
また、卒業生が出始めたのは令和3年度からで、それ以来、県内への就職率は85%前後の高い水準が続いているということです。
和歌山市の尾花正啓市長は「少しでも若い人の流出を止めたいと、大学誘致の取り組みを進めてきたが、5年間で成果が出てきたと思っている。若い人たちは地方をつくる原動力なので、今後も大学誘致に取り組みたい」と話しています。