和歌山県 移民関連資料をアーカイブで公開開始

移民の数が全国で6番目に多い和歌山県の歴史に注目してもらおうと、和歌山県立文書館は移民に関する資料をデジタル化し、ウェブサイトで公開しています。

和歌山県では、戦前や戦後におよそ3万3000人が仕事を求めてアメリカ大陸を中心に移住していて、その数は全国で6番目に多くなっています。
こうした移民の歴史に光を当てようと、和歌山県立文書館は、239点の移民などに関する資料をデジタル化して新たにウェブサイトで公開しました。
大半は、いまの和歌山市紀三井寺で村長などを務めた岩崎家に保管されていたもので、このうち、北アメリカへ渡った移民たちがふるさとに宛てた手紙やはがきが多数含まれています。
このうち、岩崎家の岩崎甚四郎という人物が、1892年に提出したパスポートの申請書には、渡航先に漢字で「亜米利加国」と記されていて、移民への第一歩を踏み出そうとしていたことがうかがえます。
県立文書館は、「資料からは、移民たちの海外での生活ぶりや交流の様子がわかる。デジタル化して手軽に見てもらうことで、“移民県”である和歌山の歴史を多くの人に知ってほしい」と話していました。