和歌山県の外国人宿泊者 前年の9倍に コロナ後堅調に回復

去年1年間に県内を訪れて宿泊した外国人はのべ38万人余りと、前の年(令和4年)のおよそ9倍に達し、おととし10月の新型コロナの水際対策の緩和策以降、堅調に回復しています。

県のまとめによりますと、去年1年間に県内を訪れて宿泊した外国人はのべ38万100人余りとなりました。
これは前の年のおよそ9倍に達しています。
また、50万人を超えて過去最多だった5年前(令和元年)の75.7%の水準まで回復していて、おととし10月の水際対策の緩和策以降、堅調に回復してきています。
訪れた人の国や地域は、▼最も多かったのが中国で5万9200人余り、▼次いで香港が5万9000人余り、▼台湾が3万7000人、▼アメリカが2万3800人余り、▼韓国が2万2100人余りなどとなっています。
とくに韓国は、外国人の宿泊者のピークだった5年前の水準を超えています。
宿泊した場所をみますと、▼高野町が9万3900人余り、▼白浜町が7万9000人余り、▼和歌山市が7万4100人余りなどとなっています。
こうした中、県は、「ことしは熊野古道が世界遺産に登録され20年の節目を迎えていて、国内外の観光客の呼び込みをさらに進めたい」と話していました。

【和歌山のホテルリニューアル】
本格的な観光シーズンを前に、和歌山市のホテルが外国人旅行者などの宿泊需要を取り込んでいこうと施設の改修を行い、その内覧会が行われました。
内覧会が行われたのは、和歌山城の近くの「モンティグレ ダイワロイネットホテル和歌山」です。
ことし1月から行ってきた施設の改修を終え、19日、リニューアルオープンします。
18日は、その施設の内覧会が行われました。
主な改装のポイントは、▼家族やグループで訪れる外国人旅行者などの宿泊需要が高まっていることに対応し、2つの客室を1つにして最大4人まで宿泊できる部屋を新たに2部屋設けた点です。
この部屋では和歌山城を一望できるということです。
▼また、時間をかけて県内をゆっくり観光する外国人旅行者の拠点としても活用してもらえるよう、新たに長期滞在用のドラム式の洗濯機や電子レンジも備え付けたということです。
ホテルによりますと、こうした取り組みで、今後さらに外国人旅行者の宿泊需要を取り込みたいとしています。
「モンティグレ ダイワロイネットホテル和歌山」の近山仁 総支配人は「和歌山市でも外国人旅行客が多く見受けられるようになってきました。今回の改装でビジネスだけでなく、いろいろなニーズに応えられるよう施設や設備を整えたので、外国人旅行者をはじめ、みなさんにお越しいただきたい」と話していました。