田辺 熊野本宮大社で「湯登神事」

和歌山県田辺市の世界遺産、熊野本宮大社の例大祭が13日から始まり、温泉で身を清めた子どもたちが父親の肩に担がれて熊野古道を練り歩く「湯登神事(ゆのぼりしんじ)」が行われました。

熊野本宮大社の「湯登神事」は、例大祭の始まりを告げるものとして子どもの健やかな成長を祈り、稚児の身を温泉のお湯で清め、神を迎えます。
13日、2歳から4歳の男の子8人が大社近くの「湯の峰温泉」につかったあと、平安時代の装束に身を包み、額に、神を宿した証の「大」の字が書かれました。
そして、子どもたちは、清めた体が地面につかないように父親に肩車をされて100メートルほど離れた「湯峯王子の社」に移りました。
社の前では、宮司が祝詞をあげたあと、左に3回、右に3回、さらに左に3回まわって、神が降りてくるとされる様子を表現しました。
4歳の男の子と参加した30代の父親は、「子どもを肩車して山道を上り下りするのは大変でしたが、子どもの健康を願って歩きました」と話していました。
熊野本宮大社の例大祭は、15日まで続き、最終日には、神職や氏子、稚児などが練り歩く「渡御祭」が行われます。