日高川町官製談合事件裁判 建設会社の元代表取締役に有罪判決

日高川町が発注した公共工事の入札をめぐる官製談合事件の裁判で、和歌山地方裁判所は、建設会社の元代表取締役に対し、執行猶予がついた懲役1年6か月の判決を言い渡しました。

日高川町の建築会社で代表取締役だった駒場一仁被告(61)は、町が発注した公共工事をめぐり、令和2年から去年までに小早川幸信元副町長(67)から入札に関する情報を受けて、この工事を落札し、謝礼としてあわせて70万円を渡したとして贈賄と公契約関係競売入札妨害の罪に問われました。
21日の判決で、和歌山地方裁判所の松井修 裁判長は、「町の入札の公正や町政への信頼を害したほか、元副町長が求めていないにもかかわらず、賄賂を渡すなど事件への関与が悪質だ」と指摘しました。
そのうえで、「任意捜査の時点から一貫して罪を認め、事件に関する詳細な供述をしていて、町の入札の不正に関する実態解明につながった」として、懲役1年6か月、執行猶予3年の判決を言い渡しました。
この事件では、元副町長に懲役2年6か月、執行猶予4年の判決が言い渡され、控訴しない意向を示しています。