金剛峯寺の金輪塔と女人堂など4件 新たに県の文化財に

高野町にある高野山真言宗の総本山 金剛峯寺の金輪塔(きんりんとう)と女人堂(にょにんどう)など4件の建造物や工芸品が、新たに県の文化財に指定されました。

和歌山県教育委員会は建造物2件、美術工芸品1件それに有形民俗文化財1件のあわせて4件について、4日、新たに県の文化財に指定しました。
このうち、高野町にある高野山真言宗の総本山 金剛峯寺の「金輪塔」は、一度衰退した高野山を再び栄えさせた僧りょ 名算大徳(めいざんだいとく)が、みずからをまつる場所として建設し、江戸時代後期に火災で焼けましたが、天保5年(1834年)に再建されました。
丸い塔身から四角い屋根に向かってせり出している精緻な造りの「四手先組物(よてさきくみもの)」が特徴です。
また、同じく金剛峯寺の「女人堂」は、江戸時代まで女性の参詣者の宿泊などに利用され、高野山がかつて女人禁制だったことを知ることができる場所として貴重だということです。
このほか▽美術工芸品の「彩絵檜扇(さいえひおうぎ)」と▽有形民俗文化財の「細川の傘鉾祭関連用具(ほそかわのかさほこまつり かんれんようぐ)」が、県の文化財に指定されました。
今回の指定で、県の文化財はあわせて590件になりました。