「ナショナルトラスト運動」田辺市の玉井済夫さん死去 85歳

自然保護活動につとめ、国内の「ナショナルトラスト運動」の先駆けとなった、田辺市の玉井済夫さんが2月18日に亡くなりました。
85歳でした。

玉井済夫さんは新宮市で生まれ、田辺市の県立高校などで理科の教諭を務めながら、自然保護活動を続けました。
美しい岩礁が広がる田辺市の天神崎に別荘地が開発される計画があると知り、1974年に「天神崎の自然を大切にする会」を設立。
この会を通じて募金を集め、開発予定地を買い取ることで自然を保護する、「ナショナルトラスト運動」を行い、この運動が日本に定着するきっかけをつくりました。
また、玉井さんは「日本ナショナル・トラスト協会」の理事としても活躍し、国内各地で自然保護の啓発活動などにつとめました。
ほかにも紀伊半島に生息するサンショウウオの生態を調査するなど、両生類やは虫類の研究にもつとめたとして、2017年度には県の文化功労賞に選ばれています。
玉井さんは2月18日、田辺市内の病院で病気により亡くなったということです。
85歳でした。