紀州徳川家と西条松平家 本家と分家のつながりテーマの企画展

紀州徳川家とその分家の西条松平家のつながりをテーマにした企画展が、2月1日から和歌山市で開かれています。

和歌山市の「わかやま歴史館」で開かれているこの企画展は、紀州徳川家と初代紀州藩主の徳川頼宣の三男、松平頼純がたてた分家の「西条松平家」とのつながりを当時の書物などおよそ30点の資料を通して紹介されています。
西条藩を治めた松平家は、今の愛媛県西条市にあたる伊予西条を領地とする幕末まで続いた家系で、紀州徳川家を支える立場として松平家からは3人が紀州徳川家の家督を継いで藩主になっています。
このうち、「徳川宗直書状」は、松平家から初めて紀州藩主になった6代目、宗直が書いた謝礼状で名前と花押(かおう)がある貴重な資料です。
また「安明遺事」は、松平家から9代目紀州藩主となり、財政健全化に努めた徳川治貞の業績をまとめた本で治貞が生活費を削るなど倹約に努めたことや、その手腕から「紀州の麒麟(きりん)」とたたえられたことなどが記されています。
杉山純平 学芸員は「なかなか見ることのない展示だと思うので、この機会に両家について知ってほしいです」と話していました。
企画展は来月(3月)11日まで開かれています。