新宮 4年ぶり「御燈祭り」 たいまつ持って石段駆け下りる

男たちが燃えさかるたいまつを持って538段の急な階段を一気に駆け下りるという神事で知られる、新宮市の神倉神社の火祭り「御燈祭り(おとうまつり)」が4年ぶりに行われました。

世界遺産、神倉神社の「御燈祭り」は、およそ1400年前から伝わるとされる、国の重要無形民俗文化財に指定されている火祭りです。
その呼び物は、五穀豊じょうや家内安全などを願って、“上がり子”と呼ばれる男たちが、急な石段をたいまつを持って駆け下りる神事です。
ことしは、新型コロナの5類移行に伴って4年ぶりに行われおよそ1500人が参加しました。
“上がり子”たちは6日夕方、山の中腹にある神社のご神体、「ゴトビキ岩」近くに集まりました。
そして、神職が起こした「ご神火」が“上がり子”たちのたいまつ一つひとつにうつされると、境内は、炎で、赤く照らされました。
そして午後8時ごろ、神社の門が開くと、燃えさかるたいまつを持った“上がり子”たちが一斉に飛び出し、538段ある、急な石段を一気に駆け下りていきました。
このあと、山のふもとでは、一番乗りの“上がり子”が見えると、訪れた人たちが拍手で出迎えていました。
一番でふもとに着いた“上がり子”の田中亮さんは「4年ぶりだが一番になれてよかった。応援してくれた人がいたので頑張ることができた」と話していました。