昨年度 野生動物の農作物被害 2億6000万円余 和歌山県

和歌山県内の昨年度の野生のイノシシやシカなどによる農作物の被害額は2億6000万円余りで、記録が残っている平成10年度以降で2番目に低くなりました。

和歌山県によりますと、昨年度のイノシシやシカ、それにサルなどの野生動物による農作物の被害額は2億6100万円でした。
これは、前の年度と比べるとおよそ60万円の減少にとどまっていますが、県の記録が残っている平成10年度以降では2番目に低くなりました。
▼最も多いのはイノシシによる被害で、9300万円余りと全体の35.7%を占め、次いで、▼シカが5300万円余り、▼サルが4100万円余り、▼アライグマが2800万円余りとなっています。
県は、豚熱のまん延によるイノシシの生息数の減少が、被害額を押し下げていると分析していて、今後も新たに狩猟を行う人の確保や育成のほか、野生動物の農地への侵入を防ぐ防護柵の設置など、対策を進め、さらに被害額を減らしたいとしています。
和歌山県農業環境・鳥獣害対策室は、「まだ多くの被害が確認されていて、決して楽観はできない。引き続き農家の支援に力を入れていきたい」と話しています。