串本町の民間発射場からのロケット初号機の打ち上げ延期に

国内初の民間のロケット発射場が整備されている串本町で、この夏ごろに予定されていたロケットの初号機の打ち上げを延期し、早くてもことし11月以降になることが明らかになりました。

宇宙ビジネスへの参入を目指すキヤノンの子会社など、4つの企業が共同で設立した「スペースワン」は、小型の衛星などを格安に打ち上げるロケットの開発を進めていて、この夏をめどに、その初号機を串本町の発射場で打ち上げる計画を明らかにしていました。
こうした中、20日、「スペースワン」の遠藤守取締役が串本町を訪れ、記者団に対し、「ロケットの調整に時間がかかっている」と述べ、打ち上げを延期するという意向を明らかにしました。
打ち上げのめどがたち次第、その2か月前に公表するとしていて、打ち上げは、早くてもことし11月以降になるとみられます。
当初、去年3月を目指していた初号機の打ち上げは、延期が繰り返され、ことし2月に3回目の延期を明らかにした際は、新型コロナやウクライナ情勢で海外から部品調達ができなくなったためだとしていました。
今回の4回目の延期は、試験や調整に時間がかかっているためだとしていて、「スペースワン」の遠藤取締役は「初号機を確実に打ち上げるため、慎重に調整している。期待に応えられるようできるだけ早く打ち上げができるようにしたい」と述べました。