和歌山県内の路線価平均 31年連続下落 下落幅は全国最大

相続税などの基準となる土地の価格、「路線価」が公表され、県内の平均は去年を1.2%下回り、31年連続で下落しました。
下落幅は全国で最も大きくなっています。

路線価は、1月1日の時点で国税庁が算定した全国の主な道路に面した土地の1平方メートルあたりの評価額で、相続税や贈与税を計算する基準となります。
3日、公表された和歌山県の路線価は、3790地点の平均で去年を1.2%下回り、31年連続で下落しました。
下落率は去年より0.1ポイント縮小しましたが全国で最も大きくなっています。
県内にある7つの税務署ごとの「最高路線価」は、▼和歌山市友田町5丁目のJR和歌山駅前が最も評価が高い36万円で、10年連続の横ばいでした。
次いで、▼田辺市新万の市道中万呂礫坂線が9万4000円で4年連続で横ばいとなっています。
一方、▼下落率が最も大きかったのは、海南市名高の国道370号線で去年より2.7%低い7万3000円となっています。
和歌山税務署は、「和歌山駅前付近は集客力があり需要は安定的だが、県の中南部は人口減少や高齢化の進行で需要は弱く、津波の懸念から特に沿岸部で下落率が大きくなっているとみられる」と話しています。