マイナンバーカード保険証導入の県内医療機関 6割でトラブル

全国でトラブルが相次いでいるマイナンバーカードと一体化した健康保険証について、県内の医療従事者でつくる団体が調査したところ、医療機関の6割で保険証の読み取りができないといったトラブルが起きていたことがわかりました。

マイナンバーカードと一体化した健康保険証をめぐっては、他人の情報が登録されているなどのトラブルが全国で相次いでいますが、政府は、来年秋に今の保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化した保険証に統一する方針です。
これについて、県内の医師や歯科医師でつくる「和歌山県保険医協会」が、先月から今月にかけて、会員の医療機関を対象に調査を行ったところ、システムを導入したと答えた93の医療機関のうち6割が「トラブルがあった」と回答したということです。
具体的には、▼機械の不具合で読み取りできなかったケースが最も多い34件となっているほか、▼保険者の情報が正しく反映されていないケースが29件ありました。
トラブルが発生した5つの医療機関では、保険証の確認ができなかったため患者に一時的に10割の負担を請求したということです。
和歌山県保険医協会は、「システムの導入が進められるなかで、現場の負担が増している。当面は紙の保険証を維持するよう見直しを求めたい」としています。