“きのくに線 存続を” JR西日本に要望書

大幅な赤字から路線のあり方について議論が行われているきのくに線について、県南部の観光関係者などでつくる協議会が、JR西日本に対し、路線の存続などを求める要望書を手渡しました。

JR西日本は、去年11月、きのくに線の白浜駅から新宮駅までの区間について、2021年度までの過去3年間の平均の収支が、29億5000万円の赤字だと公表し、路線のあり方について自治体と議論を始めています。
これに対し、県南部の観光協会や商工会などで作る団体が、26日、和歌山駅を訪れ、JR西日本和歌山支社の金岡裕之支社長に対して要望書を手渡しました。
要望書では、地元でも企業や自治体に移動には電車を使うよう呼びかけることや、観光客を呼び込むため駅から観光地への行き方を紹介するチラシを作成するなど、利用促進の活動を続けていくとして、今後も、路線を存続させてほしいと求めています。
これに対して、金岡支社長は、「きのくに線は地元の人にも忘れ去られている状況だ。危機的局面にあることを知ってもらい、利用者が増える具体的な話につながることを期待している」と話しました。
協議会の立谷誠一会長は、「きのくに線はとても重要で、なんとか次の世代につなげていきたい。これからも議論を続け、どうすれば利用してもらえるか考えていきたい」と話していました。