九度山町の小学生が手すき和紙で卒業証書作り
自分たちの卒業証書を地元に伝わる和紙で作ろうと、九度山町の小学6年生の子どもたちが、手すき和紙作りに取り組みました。
高野山の麓にある九度山町では、弘法大師が和紙を作る技術を伝えたという伝承があり、毎年、小学6年生が、「高野紙」と呼ばれる和紙で卒業証書を作っています。
25日は、来年(令和5年)春、九度山小学校を卒業する24人が、高野紙の資料館「紙遊苑」を訪れ、指導員の手ほどきを受けながら、紙の原料となる木の繊維が入った粘液に木枠を沈めてすくい上げては前後左右に揺すり紙をすいていました。
木枠は、傾けすぎるとしわになったり、紙の厚さが均等にならないことから、子どもたちは、上下左右に揺らしながら慎重に整えていました。
男子児童は、「初めてだったので緊張して、できるか不安でしたが、きれいにできてうれしいです。紙すきした卒業証書は千年もつと聞いているので、大切にしたいです」と話していました。
また、女子児童は、「思ったよりうまく作れました。紙すきのことをいっぱい知れて、いい経験になりました」と話していました。
子どもたちが作った和紙は、施設で乾燥させたあと、来年1月、学校に届けられ、卒業式では卒業証書になって一人一人に手渡されるということです。