安倍元首相「国葬」和歌山県内の動きや受け止めは

安倍元総理大臣の「国葬」にあわせて和歌山県庁では27日朝、弔意を示す半旗が掲げられました。

県庁本庁舎の屋上では警備員が国旗と県の旗をポールに取り付けると、ふだんの半分程度の高さまで引き上げ、しっかりと固定していました。
このほか県の一部の振興局でも半旗を掲揚したということです。

【自衛隊員たちが黙とう】
和歌山市にある自衛隊和歌山地方協力本部では「国葬」が始まった午後2時すぎ、事務所内にNHKの放送の音声が流れ、自衛隊員たちが1分間、黙とうをささげました。
このうち会議をしていた10人の自衛隊員は手を止めてそれぞれの席から立ち上がって静かに目を閉じていました。

【高野町役場に記帳台】
安倍元総理大臣を追悼するため高野町役場には記帳台が設けられ、訪れた人たちが死を悼んでいました。
町役場の1階ロビーに設けられた記帳台には安倍氏の死を悼む人たちが訪れ、記帳を済ませると手を合わせていました。
記帳した女性は「とてもショックな出来事だったので安倍元総理には安らかに眠ってもらいたいです」と話していました。
また、記帳した夫婦は「国のために一生懸命尽くしてくれた人に哀悼の意を表したいと思い訪れました」と話していました。

【市民からはさまざまな意見】
安倍元総理大臣の「国葬」をめぐり市民からは賛成や反対といったさまざまな意見が聞かれました。
20代の男性は「頑張っておられた安倍元総理の葬儀については私たちがとやかく言うべきではなく、冥福をお祈りしたい」と話していました。
60代の男性は「世の中には国葬に反対する人もいますが、私は安倍元総理の生前の功績に対し国葬を執り行うのは当然で、感謝したい」と話していました。
一方、30代の女性は「総理としての功績があったことは理解していますが十分な議論もせず、巨額の国の予算を使って葬儀を執り行うことには反対です」と話していました。
90代の男性は「総理大臣としての業績は評価できない部分もあり国葬を行うことには反対する。コロナ禍で困っている人などもっと他のことに国の予算を使うべきだ」と話していました。

【世論調査】
安倍元総理大臣の「国葬」をめぐって、NHKの世論調査では、賛否が分かれています。
▼ことし7月の調査では、政府が「国葬」を行う方針について、「評価する」が49%、「評価しない」が38%で、「評価する」の方が多くなっていました。
しかし、▼8月の調査では「評価する」が36%、「評価しない」が50%と「評価しない」が上回り、▼9月の調査では「評価する」が32%、「評価しない」が57%と、差が開きました。
また、9月の調査では、「国葬」についての政府の説明が「不十分だ」と答えた人が72%でした。

【自治体の対応は】
県内の自治体の対応にもばらつきがあります。
▼和歌山市や岩出市など県内の9つの市と町では27日半旗が掲げられた一方、▼海南市や橋本市など21の市町村では国葬にあわせた対応を見送りました。
このほか、九度山町議会では9月22日に「安倍元首相の国葬中止を求める意見書」が議員から提案され、賛成多数で可決されました。
意見書では、国葬については明確な法的根拠や基準がない中で法治主義の原則に違反することや、国会と国民への説明が不十分だとしています。
政府は国葬が終わったあと、今回の対応を検証するとしていますが、国民の理解を得て支持の回復につなげられるか重い課題となりそうです。

【仁坂知事は】
国葬に参列したあと、和歌山県の仁坂知事はNHKの取材に対し、「心からお礼をお伝えし、ご冥福をお祈り申し上げてきました。岸田総理大臣や菅前総理大臣の話は心を打つものがありました。私は長く務められた総理大臣が非業の最期を遂げられたということを国民が乗り越えていかなければいけない、それを国葬という形であらわしたということに賛成の立場です」と述べました。