「足利学校を訪れた人々」展 足利

日本最古の学校として知られる足利市の足利学校で、明治から大正にかけて学校を訪れた著名人を紹介する企画展が始まりました。

この展示会は「足利学校を訪れた人々」と銘打って企画されたもので、明治から大正にかけて4人の著名人が学校を訪れた際に書いた書や記念写真など、合わせて13点の資料が展示されています。
このうち明治41年に足利学校の大成殿前で撮られた写真には、政治家・教育者として活躍した大隈重信が中央に座る様子が映っています。
周りには、同行した当時の中国の王朝・清の大臣や公使などが並んでいて、国際交流の場として足利学校が利用されていたことが分かります。
訪れた人に筆をふるってもらった書や絵をまとめた「来訪者揮毫集」には、明治43年に実業家・渋沢栄一が訪れた際に書いた書を見ることができます。
「天之未喪斯文也」と、論語の一節が達筆な文字で書かれています。
大正4年に訪れた柔道家の嘉納治五郎は、彼の教えである「自分を完成し、世のために尽くせる人間にならなければならない」という意味の「成己益世」という書を残しています。
足利学校の学芸員、大澤伸啓さんは「足利学校のために残してくれた貴重な資料を展示しているので、ぜひ足を運んでいただきたい」と話していました。
この企画展は、来月11日まで開かれています。