「春の褒章」 栃木県内から12人が受章

その道一筋に打ち込んできた人や、公共の仕事で顕著な功績があった人などに贈られる「春の褒章」の受章者が発表され、栃木県内からは12人が受章することになりました。

このうち、長年にわたってその道一筋に打ち込んできた人に贈られる「黄綬褒章」を受章するのは、2人です。
宇都宮市のレストランのオーナーシェフ、音羽和紀さん(76)
栃木市の電気機械部品組み立て工、藤田信夫さん(59)
です。
公共の仕事で顕著な功績があった人に贈られる「藍綬褒章」を受章するのは10人です。
宇都宮市の日本花き卸売市場協会副会長青木一芳さん(70)
鹿沼市の元民生・児童委員、岩本雅子さん(81)
足利市の元調停委員、大川恭仁子さん(73)
栃木市の教誨師、丘和子さん(53)
宇都宮市の元民生・児童委員、清水曉子さん(79)
那須町の消防団団長、鈴木一さん(62)
足利市の調停委員、田野雅己さん(71)
下野市の保護司、塚原良子さん(77)
壬生町の日本医師会常任理事、長島公之さん(64)
大田原市の保護司、藤田弘子さん(77)
です

藤田信夫さんは電気機械の部品を作るのに欠かせない「金型」の製造に携わってきた「金型」のスペシャリストです。
昭和59年から栃木市のエアコンの製造工場で働き始め、1000分の1ミリ単位で本体や室外機の金型の製造やメンテナンスを行う仕事に30年以上従事し、その卓越した技術から、おととし「現代の名工」にも選ばれています。
今回の受章について藤田さんは「頑張ってきたことを認めてもらえて、うれしく思います。金型一筋でやってきましたが、特に、手仕上げの工程は、自分の手の感覚で削るため、身につけるのが大変でした。お客さんに製品を不具合なく使ってもらえるのが、やりがいであり、喜びです」と話していました。
最近は、職業技能を競う「技能五輪」に出場する若手社員への技術指導に力を入れているということで、「いろいろな種類の技能を身につけていけば、ものづくりが楽しくなってくると思います。これから若い人たちに自分が蓄えた技能をできる限り伝授していきたい」と話していました。