日光東照宮など伝統の「栗石返し」境内の敷石清掃 栃木 日光

世界遺産に登録されている栃木県日光市の日光東照宮と輪王寺で、境内に敷き詰められた石の間のごみを手作業で取り除く「栗石返し」が行われました。

「栗石返し」は江戸時代に始まったとされる清掃の行事で、21日は地元の人たちおよそ3000人が参加しました。
日光東照宮では、境内に敷き詰められたこぶしほどの大きさの「栗石」と呼ばれる石を、一つ一つ手で返して動かしながら石の間にたまった杉の葉などを取り除いていました。
境内には石と石があたるカチカチという音が響き、参拝に訪れた人たちが珍しそうに眺めていました。
「栗石返し」は2時間ほどで終わり、集まったゴミは2トントラック2台分ほどになったということです。
参加した男性は「踏み固められているので石を動かすのが大変ですが、観光客に気持ちよく参拝してもらえるよう心を込めてやっています。日光の新緑と境内のすがすがしい雰囲気を味わってほしい」と話していました。
また作業に参加した市内の小学生は「一緒に作業したお母さんたちが、あす筋肉痛になるんじゃないかと心配です」と話していました。