3億6000万円で購入 シスレーの作品を初披露 県立美術館

展示作品の入れ替えのため休館していた宇都宮市の県立美術館が20日、再開するのを前に先月、県が3億6000万円で購入した印象派の画家シスレーの作品「冬の夕日」が報道機関向けの内覧会で初めて披露されました。

初のお披露目となったのは、19世紀後半にパリで活躍した印象派のイギリス人画家シスレーが、1882年から83年ごろにフランスを流れるセーヌ川沿いを描いた作品「冬の夕日」です。
印象派らしいタッチで、夕暮れ時の一瞬の光景を切り取った、縦50センチ、横65センチの風景画です。
県立美術館の集客力向上に向けて、先月、県が、これまでの最高額に並ぶ、3億6000万円で購入しました。
県立美術館の学芸員、武関彩瑛さんは「シスレーは印象派の中でも最も印象派らしい画家といわれています。栃木の皆さんにもなじみのある景色だと思うので、ぜひ肩ひじ張らずに鑑賞してほしい」と話していました。
展示作品の入れ替えのため先月4日から休館していた県立美術館は、およそ7週間ぶりに、20日から再開し、常設展でシスレーの作品が見られる他、「高橋由一から黒田清輝へ」と銘打った、日本の洋画をテーマにした企画展も始まります。