食品値上げ相次ぎフードバンクは必要な食品が確保できない状況

食品の値上げが相次ぐなか、利用者が増加傾向にある宇都宮市のフードバンクでは、配るのに必要な食品が確保できない状況が続いていて、寄付への協力を呼びかけています。

民間の信用調査会社「帝国データバンク」が国内の主な食品メーカー195社を対象に調査したところ、今月値上げされる食品は2806品目に上っています。
こうしたなか、宇都宮市のフードバンクでは利用者が年々増加していて、昨年度の利用世帯数はおよそ800世帯と、前の年度の1.2倍に増え、過去最多を更新しています。
その一方で、寄付される食品に偏りがあったり十分な量を確保できない食品があったりするため、配るのに必要な食品が確保できない状況が続いています。
フードバンクによりますと、米や飲み物は足りているものの、缶詰やレトルト食品など栄養を補助する食品は不足していて、保管する棚にはカラの状態の場所が目立っています。
また、栄養価のある食品を保存できる冷蔵庫の導入などでさらに経費がかさむことが懸念される一方で、寄付金は伸び悩んでいるため、運営の継続自体にも不安を感じるということです。
「フードバンクうつのみや」の牧岡健事務局長は「先月末から『来月から食材が買えない』と利用者が困っている状況が見られました。少しでもいいので寄付をお願いしたい」と話していました。