高校生が対話しながら作品を味わう鑑賞法学ぶ 足利市立美術館

足利市立美術館で、高校生たちが、「対話型鑑賞」と呼ばれる、グループで対話しながら作品を味わう鑑賞法を学びました。

この取り組みは、若い人たちにアートへの理解を深めてもらおうと、足利市立美術館が企画したもので、足利高校の1年生、10人が参加しました。
「対話型鑑賞」は、作品についての情報や解釈を専門家などが一方的に伝えるのではなく、グループでの対話を通じて鑑賞者自身が感じるままに作品を味わう鑑賞法です。
生徒たちは、学芸員と一緒に、展示された現代アートの作品を見て回りながら、それぞれ作品から感じとったことを発表し合いました。
このうち、若手アーティストの石黒昭さんが制作した「大理石」を意味する英語のタイトルが付けられたアクリル画の前では、学芸員が「1分間、自由に見てあとから感想を教えて下さい」と伝えると、高校生たちは遠くから見たり間近で見たりしながらじっくり作品を鑑賞していました。
そして、「宝石みたいにキラキラして綺麗」とか「青色の部分が滝のように見える」などとひとりずつ感想を語り、同じ作品でも見る人によってさまざまな解釈が生まれる面白さを学んでました。
企画した、足利市立美術館の手呂内孝憲学芸員は「これからも対話型鑑賞を行なって、多くの人に、その楽しさを知ってもらいたい」と話していました。