渡良瀬遊水地のコウノトリ 今年も産卵か 小山市が発表

小山市などにまたがる渡良瀬遊水地に生息している国の特別天然記念物のコウノトリが、ことしも産卵したとみられることがわかりました。
実際にひなが誕生すれば5年連続で野外での繁殖が確認されることになります。

小山市の発表によりますと渡良瀬遊水地で産卵したとみられるのはメスのコウノトリ「レイ」です。
「レイ」と、同じく渡良瀬遊水地に生息するオスの「ひかる」のペアが今月上旬から交代で巣にしゃがみ込む様子が見られたということで、市が専門機関に観察記録を提供して調べた結果、「今月10日に産卵したと推定される」と発表しました。
18日に遊水地にある巣では、オスの「ひかる」が時々立ち上がりながら、2時間にわたって巣にしゃがみ込んでいました。
産んだ卵がふ化するのは、来月上旬から中旬になる見込みだということで、実際にひなが誕生すれば5年連続で野外での繁殖が確認されることになります。
小山市自然共生課の野口皓貴主事は、「卵を温める役割と餌を取りに行く役割とで親鳥が交代でずっと卵を温めている姿が確認されています。元気なヒナが生まれてほしい」と話していました。
市は、コウノトリを観察するときは巣には近づかず、遠くからおこなってほしいと呼びかけています。