車で追突事故 ひき逃げの元警察官に有罪判決 宇都宮地裁

去年11月、乗用車で追突事故を起こして相手にけがをさせそのまま走り去ったとしてひき逃げなどの罪に問われた元警察官の裁判で、宇都宮地方裁判所は「交通取り締まりを行う警察官として厳しい非難を免れない」として、執行猶予の付いた有罪判決を言い渡しました。

栃木県警察交通機動隊の元巡査、櫻井芽依被告(26)は去年11月20日の夜、宇都宮市内で乗用車を運転中、脇見運転をして前方を走っていた乗用車に追突して相手に全治およそ2週間のけがをさせたにもかかわらずそのまま走り去ったとして、ひき逃げなどの罪に問われています。
これまでの裁判で検察側が懲役10か月を求刑した一方、弁護側は執行猶予付きの判決を求めていました。
15日の裁判で宇都宮地方裁判所の村田千香子裁判官は「交通事故を起こしたにもかかわらず現場から逃走したことは悪質だ。当時、交通指導や取り締まりなどを行う警察官だったことも踏まえると、厳しい非難を免れない」と指摘しました。
そのうえで「事故からおよそ3時間後に自首し、警察を依願退職するなど反省の態度も示している」などとして懲役10か月、執行猶予3年の判決を言い渡しました。
県警察本部は、元巡査を「戒告」の懲戒処分としましたが公表していません。