栃木県内 新型コロナ感染者数 9週連続で増加 拡大傾向続く

直近1週間の栃木県内の新型コロナウイルスの感染者数は9週連続での増加となり、感染の拡大傾向が続いています。

県が1日公表した先月28日までの1週間に県内76の医療機関から報告された新型コロナの新規感染者の数は1597人で1医療機関あたりの平均は21.01人となりました。
9週連続で前の週を上回り、感染の拡大傾向が続いています。
新規感染者のうち10代以下が785人と全体のおよそ半数を占め、乳幼児や子どもの間での感染が広がっています。
一方、インフルエンザの新規感染者数は1251人と、前の週から137人減り、1医療機関あたりの平均は16.46人となっています。
県は、手洗いやうがい、人が密集する場所でのマスクの着用など、引き続き、基本的な感染対策を徹底するよう呼びかけています。

ウイルス学が専門の医師は世界的に急増しているJN.1と呼ばれる新たな変異ウイルスによる感染が県内でも拡大している可能性があるとして、これまでどおりの感染対策を呼びかけています。
自治医科大学附属病院の小児科でウイルス学を専門としている田村大輔医師は、「年明け以降、新型コロナの入院患者は増えている。ただ、呼吸不全などは見られず、感染によって持病が悪化した患者が多い」と話しています。
その上で、感染力が強いとされ世界的に急増しているJN.1と呼ばれる新たな変異ウイルスが県内でも確認されていることについて田村医師は「国民の半分程度が新型コロナに感染し免疫があると考えられているなかでも、これだけの感染者が日々報告されているというのは、JN.1という変異ウイルスのうつりやすさ感染しやすを示している」として、県内でもJN.1による感染が拡大している可能性があるという見解を示しました。
一方で田村医師は「アメリカではJN.1による感染が全体の8割近くを占めているが死亡率が高まっているという報告はない。JN.1によって新たな障害や合併症が起きる可能性は低い」として人が密集した場所でのマスクの着用などこれまどおりの感染対策を呼びかけています。