「文化財防火デー」 世界遺産の日光 東照宮で防火訓練

「文化財防火デー」の26日、世界遺産に登録されている日光市の東照宮で防火訓練が行われました。

いずれも世界遺産に登録されている、日光市の東照宮、二荒山神社、それに輪王寺は毎年「文化財防火デー」に合同で防火訓練を行っています。
70回目となる、ことしは、東照宮の境内で行われ、神社や寺の自衛消防団のメンバーや消防隊員など、およそ130人が参加しました。
訓練は、国の重要文化財に指定されている「御仮殿」付近から火が出た想定で行われ、東照宮の職員が「火事だ」と大きな声で叫ぶと、真っ先に貴重品が運び出されました。
そして、消防服を身につけた神職や僧侶たちが建物に放水するなどして、初期消火の手順を確認していました。
このあと消防が駆けつけ、本格的に放水を行ったり、ケガ人を搬送する訓練を行いました。
訓練のあと東照宮の稲葉久雄宮司が挨拶し、「二社一寺にある国宝9点と重要文化財94点は人類の普遍的な文化財だ。これらを次世代に引き継ぐ重大な使命を果たしていく」と語りました。
また、東照宮の山作良之総務部長は「決して火を出さないという決意で防火にあたり、迅速な消火活動ができるよう常に準備していきたい」と話していました。