障害者就労支援施設で障害者がスタッフとして働く 宇都宮

障害のある人の就労を支援する施設で、障害者が施設のスタッフとして働く新たな取り組みが宇都宮市で始まりました。

取り組みを始めたのは、宇都宮市にある民間の障害者就労支援施設『リハスワーク宇都宮』で、市内在住の森田陽盛さん21歳が1日からスタッフとして施設の業務にあたりました。
幼少時、発達障害と診断された森田さんは、専門学校を卒業したあと、別の支援施設で、半年間、社会参加に向けての訓練を受けたということです。
勤務初日の1日、施設内では、商品となる指輪の直径を確認して規定の大きさに合わないものを取り除く作業が行われました。
森田さんは、作業にあたる施設の利用者をサポートする役を担い、「傷がないか、確認もお願いします」と優しく声をかけたり、指輪の入った袋を開けるのに苦戦する利用者にコツを教えたりしていました。
サポートを受けた利用者は「優しく指導してくれるので楽しい。はっきり大きな声で話してくれるので分かりやすくて助かった」と話していました。
県内には、こうした支援施設が250か所余りありますが、障害者がスタッフとして働くケースはほとんどないということで、『リハスワーク宇都宮』の広報担当、三前有理さんは「障害者が利用者としてだけでなくスタッフとしても活躍できることを宇都宮から全国に発信していきたい」と話していました。