LRT開業で道路の交通量が減少 栃木 宇都宮

ことし8月に開業した宇都宮市と芳賀町を結ぶLRT=次世代型路面電車が通る道路の交通量が、減少しているというデータが示されました。

これは、17日開かれた宇都宮市の東部地域の渋滞緩和をめざす協議会の会合で、県の担当者が示しました。
それによりますと、道路に設置したカメラの映像でLRTが通る道路やその周辺の道路の交通量を開業前と開業後で比較したところ、おおむね、どの時間帯も交通量は減少したということです。
このうちLRTが通る「鬼怒通り」のJR宇都宮駅方面に向かう上り線は、平日の午後6時半から8時半にかけて、下り線は、平日の午後5時半ごろ減少傾向が顕著だとしています。
また、「鬼怒通り」の北側を東西に走る「白楊高通り」も平日の夕方を中心に交通量が減少したいうことです。
ただ、交通量減少の要因やLRTに乗り換えているか否かについては、継続的な調査が必要だとしています。
また、17日の会合では、本田技研工業の担当者が、別の方法で行った調査では、「白楊高通り」が混雑する曜日もあったと報告し、「鬼怒通りの混雑を予測して迂回するドライバーが増えているのではないか」と指摘したうえで、年末の繁忙期にかけて対策をたてることを提案していました。
協議会では、今後、混雑状況を知らせるLED表示板を設置して効果を見極める社会実験なども行う予定です。
「宇都宮市東部地域渋滞対策協議会」の会長で、宇都宮大学地域デザイン科学部の長田哲平准教授は「LRT開業後、交通量が変化していることが分かった。長期的に分析していきたい」と話していました。