栃木県内インフルエンザ感染者増で注意報 新型コロナは微減

栃木県はインフルエンザの感染者数が基準の値を超えたとして、2日、今シーズン初めて「流行注意報」を出しました。
一方、新型コロナウイルスの感染者は前の週に比べ僅かに減っています。

栃木県は毎週木曜日、直近1週間のインフルエンザの感染状況を発表しています。
それによりますと、先月29日までの1週間に県内76の医療機関から報告を受けた感染者数は1114人で、1医療機関あたりの平均は14.66人となりました。
県は国が定める基準の10人を超えたことから、2日、「流行注意報」を出し、手洗いやうがい、マスクの着用など基本的な感染対策を徹底するよう呼びかけています。
今シーズン、県内でインフルエンザの流行注意報が出されるのは初めてです。

県内の小児科のクリニックではインフルエンザと診断される患者が相次いでいて、医療関係者が危機感を強めています。
このうち宇都宮市駒生町の「くろさきこどもクリニック」では、インフルエンザの患者が2週間ほど前から急増し、一日の患者全体の1割から2割を占めているということです。
2日午後、40度の発熱があるとして母親に連れられて受診した3歳の女の子はぐったりとした様子で、検査の結果、インフルエンザと診断されていました。
母親は「子どもが通う保育園では先生も感染していて、“休めるお子さんは休ませてください”というお知らせが来ていました。うちの子も、ついにかかってしまいました」と話していました。
クリニック周辺の学校や保育園などでは集団感染も起きているということで、クリニックには、インフルエンザのワクチンを接種しに訪れる人も相次いでいました。
「くろさきこどもクリニック」の黒崎元之院長は「この時期に季節性インフルエンザがはやるのは、初めての経験だ。新型コロナの影響で過去3年間はインフルエンザの流行がなく免疫のない子どもが多いので、重症化が心配だ」と話しています。

一方、新型コロナウイルスの感染者数は234人で、1医療機関あたりの平均は3.08人で、3.78人だった前の週を僅かに下回りました。
新型コロナウイルスの感染者を年代別に見ますと、10歳未満が32人、10代が46人、20代が15人、30代が19人、40代が26人、50代が20人、60代が26人、70代が30人、80歳以上が20人となっています。