宇都宮市「帯状ほう疹」ワクチン接種費用の助成1日から開始

「帯状ほう疹」のワクチンについて、宇都宮市は、接種費用の助成を1日から始めました。

「帯状ほう疹」は水ぶくれを伴う発疹が帯状に現れる病気で痛みを伴います。
原因は「水ぼうそう」と同じウイルスで「水ほうそう」が回復した後も数十年、体内に潜んでいます。
加齢や疲労、ストレスなどで免疫力が低下すると神経に沿って体の表面に現れ「帯状ほう疹」を発症させます。
放置して重症化すると、神経痛や顔面神経麻痺など後遺症や合併症を引き起こすおそれがあります。
予防策として、発症率が高くなる50歳以上については任意のワクチン接種があります。
一つは、子どもが接種する「水ぼうそう」のワクチンと同じ「生ワクチン」です。
もう一つは、ウイルスを加工し毒性を無くした「不活化ワクチン」でより効果が高いとされています。
これらワクチンの接種費用の一部の助成を宇都宮市は、1日から始めました。
対象は、市内に住民登録がある50歳以上です。
助成額は1回接種の「生ワクチン」が4000円、2回接種する必要がある「不活化ワクチン」が1回あたり1万円で、全額自己負担だった費用の半分近くを助成する形です。
高額な「帯状ほう疹」のワクチン接種費用をめぐっては、一部を助成する動きが自治体の間で広がっています。
県内では、今年度から真岡市、那須塩原市、さくら市、益子町、茂木町、市貝町、芳賀町の7つの市と町で始まっています。
宇都宮市に対し、ワクチン接種への助成を要望してきた宇都宮市医師会の理事、天谷健二医師は「帯状疱疹は神経を傷つけるので神経痛が主な症状ですが、誰が重症化するかは分からず、予防が重要です」と指摘し、発症率が高くなる50歳以上の人についてはワクチン接種を検討してほしいとしています。