国体の馬術で親子3人が表彰台 「去年の悔しさ晴らした」

今月、鹿児島県で開かれた国体・国民体育大会の馬術の種目で優勝し、両親とともに親子3人で表彰台にのぼった那須塩原市の高校生、広田大和選手が地元で取材に応じ、「去年のとちぎ国体の悔しさを晴らすことができた」と述べました。

広田選手は今月、鹿児島県で開かれた国体の馬術に出場し、12日の「少年標準障害飛越」で初優勝を果たしました。
また、シドニーオリンピックに出場した経験がある父親の龍馬選手は、11日の「成年男子ダービー」で優勝し、母親の思乃選手は、11日と12日に行われた2つの種目で、ともに2位になりました。
3人は、去年、栃木県で開かれた「いちご一会とちぎ国体」にも出場して、そろって優勝を目指しましたが、両親が優勝した一方で、初出場だった広田選手はプレッシャーからミスが続き、3つの種目で表彰台にのぼることもできませんでした。
このため、ことしの国体にかける思いは強かったということで、12日の種目では、「ジャンプオフ」という優勝決定戦で、2位に1秒近い差をつけて優勝を決めました。
広田選手は、那須塩原市の高校に通う3年生で龍馬選手が市内で経営する乗馬のトレーニング施設で技を磨いてきました。
父親の龍馬さんだけでなく、祖父の健司さんも、昭和44年の国体で優勝しているということで、これで祖父から孫にわたって、3代続けての優勝となりました。
地元の那須塩原市で取材に応じた広田大和選手は、「とちぎ国体では悔しい思いをしましたが、ことしは自分と馬ができる最高の走りをしようと集中していました。前回のリベンジが果たせてよかったです。今後はチャンスが来たときにオリンピックに出場できるような力をつけていきたいです」と話していました。
父親の龍馬選手は「私の父の故郷でもある鹿児島県で、親子3代で優勝できたのが、言葉で表せないくらいうれしかったです。息子は去年とは別人で頼もしく感じましたので、ぜひオリンピックを狙ってほしい」と話していました。
母親の思乃選手は、「息子が競技に出るときはいちばん緊張しました。優勝が決まったときはほっとして、うれしかったです」と話していました。