独自の技法『版描画』で描かれた作品展 壬生町

壬生町で『版描画』と呼ばれる独自の技法で作品をつくる地元の美術家の作品展が開かれています。

会場には、壬生町を拠点に活動する美術家、神保秀光さん(80)の50年にわたる創作活動で生まれた作品、およそ100点が展示されています。
作品は、特許庁に商標登録されている『版描画』と呼ばれる独自の技法で描かれていて、数十回、数百回と色を重ねることで鮮やかで美しい色合いを生み出しています。
このうち中禅寺湖の景色を描いた「湧き立つ」というタイトルの作品は、立体的に見える大きな雲と爽やかな色合いで、未来への希望を表現しているということです。
「清流」という作品は、山林に朝霧がかかった瞬間を捉えたもので、その一瞬でしか感じ取ることのできない感動を表現したということです。
「春のみち」という作品は、那須の林道沿いで芽吹いた草木を表現していて「身体中が躍動してくる春とはこう言うことなんだ」などとする神保さんの詩が添えられています。
会場を訪れた男性は「いろいろな絵を見てきましたが、こういうのは初めてです。グラデーションや奥行きがすごい」と話していました。
神保さんは「色を重ねることで立体感や輝き、それに奥行きが出て、自分でもびっくりする仕上がりになることがあります。一つ一つ楽しんでほしい」と話していました。
この作品展は壬生町役場の大会議室で今月6日まで開かれています。